試乗記その2「スズキ・MINI編」

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  別の友人とまたまた試乗ツアーに。本来は「スズキ・FIAT編」になる予定でしたが、FIATは祝日のためかお休みしていました。そこで今回は友人の趣向とノリと勢いもありMINIにお邪魔してみました。


 まずはスズキアリーナへ入店。
 新発売のクロスビーがメインで置いてあり、友人が試乗してみるとのことで助手席へ乗らせて頂きました。以下助手席ですが感じたことを箇条書きで。
 

 スズキ クロスビー(2WD 6AT)

  • 車高も高くダッシュボードも高いが、見づらいということはない。
  • 運転席側はシート高も調整可能。
  • ノーズも短く、ピラーもほぼ直角に近い。
  • 足元スペースも広く運転席と助手席の間もビジネスバッグなら難なく入れられるスペースがある。
  • トランクは折りたたみ自転車なら収納できるレベルだが、そもそも車高があるのでシートを倒してスノーボードなどの長物を入れたりするのが最適かもしれない。
  • 1リッターターボエンジン+モーター(ハイブリッド)でパワーを補填。
  • 4WDだと雪道や坂道に対応出来る4つのモードシステムが付いている。
  • 4WDはスペアタイヤ収納スペースにディファレンシャル関連が入るためトランクの収納力が落ちる。
  • 軽量化と低コスト化なのか、車両剛性・安定性は低いように感じた。

 走りは正直、見る限り可もなく不可もなく…。やはり人気車種のようで、納期が2・3ヶ月遅れるみたいです。ハスラーに似たデザインなので、乗り換え需要ももしかしたら後押ししているかも知れませんね。もう少しエンジンパワーのあるグレードも欲しい気がします。

 そして自分は新型スイフトスポーツに試乗しました。
 以下箇条書きで体感したことなどを。

 スズキ スイフトスポーツ(6MT)

  • クラッチペダルが軽トラ並とは言わないが軽い。
  • シフトチェンジもスムーズで気軽。
  • ブレーキは軽くタッチするくらいでもつんのめる程効きが良い。
  • 加速は街乗りなら十二分にあり、2・3速で事足りる。
  • 車体も安定性があり、ハンドリングも軽やか。

 一番驚いたのがクラッチ操作とシフトチェンジの軽さでした。私は普段たまに軽トラを運転をするくらいのあまりMT慣れしていない方なのですが、軽トラよりスッとシフトチェンジ出来るので今のMTは良いなあ…と感動すら覚えました。
 ブレーキはジムカーナレベルの効きの良さで、街乗りでは軽いポンピングでやり過ごさないと怖いです。残念だったのはロングストレートがあまりないコースだったので、加速感と高速安定性をもう少し知りたかったですね。
 正直購入候補の一つに上がってはいますが、FFのみの選択しかないので雪道がネックなのと、スイスポに落ち着いてしまっていいのかが悩みどころです。しかし価格が200万円前後というのは候補に上がる魅力的な要素の一つです。


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 次はMINIのディーラーへ、お金のなさそうな若者の自分らにも快く対応して頂き、懐の深さを感じました。

 まずはメインに置いてあったCROSSOVER、こちらはMINIの中でも大きいSUVタイプで、何より後部座席が一番広く落ち着けるクルマだなと感じました。後部座席は3人入っても余裕で、その代わりトランクが中くらいのタイプのCLUBMANよりは少し狭いように見えました。フロントフェイスも良く見るMINIの丸いライトから少し趣を変え尖った印象のあるマスクになっています。
 インテリアは年式によって変わりますが、車体タイプによる変更はオプションでスイッチを追加する以外ほぼ無く同一と思われます。トグルスイッチめいた形状の様々なスイッチがなかなかにメカニカルで素敵でした。また運転席側と助手席側とでルームエアコンの温度が別々に切り替えられるのは日本車でも取り入れて欲しいと切に願います。

 試乗としてはそれよりも多少小さいCLUBMAN、そして3ドアと趣向が分かれたのでそれぞれ交互に乗ってみる事に。以下箇条書き。

 試乗車1 MINI COOPER D 3ドア(ディーゼル 6AT)

  • COOPER Dはスポーティグレードのディーゼル車。
  • ディーゼルでトルクが増しているせいなのか加速…というか吹け上がりなのか、レスポンスが良いように感じた。
  • 静粛性があるので内部から音は気にならない。
  • ATでもMTモードがあるので任意のギアに変更することが可能。
  • 3ドアなのでやはり後部座席に乗りこむ時が辛い。
  • ハンドリングの遊びが少なく、コーナーも車体が小さいので回りやすい。
  • 車体剛性、安定性はやはり日本車と比べてより高い感じがした。
  • ブレーキングもよく効くが、パッドとディスクの交換サイクルが日本車よりは早いとのこと。


 試乗車2 MINI COOPER S CLUBMAN(ガソリン 8AT)

  • COOPER Sは上級なスポーティグレードにあたる。
  • 3ドアとCROSSOVERの中間程の大きさ。
  • 後部座席はCROSSOVERより劣るが、3人入れるスペースはある。
  • トランクは観音開きで長物も入りそう。
  • こちらもMTモードがあり、グリーン・ノーマル・スポーツモードと乗り味も選べる。
  • ノーマルモードの走りはCOOPER Dとそんなに大差がないように感じた。
  • スポーツモードでの加速は体感、ロードスターより速い。
  • 友人がスポーツモードにして発進時吹かした所軽くタイヤが空転(!)した。

 ディーゼルガソリンエンジンよりかトルクがあるのか、キビキビ走るのは驚きでした。そしてCOOPER Sのスポーツモードでの加速は、今まで試乗してきた中で一番速く感じました。ちなみに260km/hまでメーターに刻まれていますが、リミッターなしにそのまま飛ばせるらしく、営業の方も高速でつい飛ばしてしまうことは正直ありますねと笑ってお話しされてました。高い静粛性と安定性、落ち着きつつも遊び心のあるインテリア、更にこのパワーを制御出来る操作性が十分COOPER Sには兼ね備わっていると感じましたし、最上級グレードのJOHN COOPER WORKSではディーラーさんの言う通りさらに扱いに困るかもしれません。
 ただCOOPER Sはかなりお値段も張り、CLUBMANではカラーリングやオプションを付けて行くと乗り出し500万円に軽く到達してしまいます。3ドアでも400万円近くになってしまうことも。別店舗やモータープールに現存する車両、既に用意されているオプションタイプを選んだりすれば、値引きも入れる事が出来るかもとのことで、オーダーメイドの幅が広いMINIならではの弱点のようです。

 バリューローンもあり、ほぼリースのような形で月々安く乗れるとお触れを出しては居ますが、前金は最低30万は取られるのと、後々の下取り査定価格を確定させるために年間の走行距離が9800km or 18000km以内とコースが決まっていたりで、後者のコースで5年間ボーナス払い無しだと結局は大体月に5~6万円位は支払う事になってしまいます。最終支払後は、残った査定額を一括か、またローンか、下取りか、返却かで選べます。


 見渡してみると他にも同価格帯でさらにスペックの高い日本車もありますし、どうしてもMINIに乗りたい!という決定に至るまで他車種を知らないので、今回は一概に決められない、という結果となりました。
 しかし個人的にCOOPER Sは今まで試乗してきた車両の中で価格を含まない総合点ではトップクラスなのは言うまでもありません。また他の外国メーカーもいろいろ知ってみたいので、乗り心地・出力・価格等の違いがどの位あるのか楽しみつつ見極めたいです。